2010年12月21日

不動産投資コンサルティングの現場から 第3・4回

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不動産投資コンサルティングの現場から  第3回


1月の朝は、寒い。

8時20分、KU銀行の入る新宿タワービルのエントランスに到着すると、窓越しに、
今から決済を行うクライアントの高級外車が、地下駐車場へ降りていくところが見え
た。

昨日の夜、電話を貰っていたクライアントは、自分が賃貸管理業務に携わっていた頃
からの付き合いだから、かれこれ5年位の付き合いになる。不動産投資コンサルティ
ングの部署に異動後も、資産背景を把握していたこともあり、前任者より担当を引き
継いだ経緯があった。

KU銀行に到着すると、関西圏の方だろうと思われる担当者から、関西弁で出迎えら
れる。

「ほんまに今回は、色々とありがとうございました」

「本当に今日で決済・・・、出来るんですよね」

もうまもなく融資承認が出ますと言われ続け、数か月。二転、三転し続けた銀行の融
資条件とクライアントの間で、条件調整と折衝をこなしてきたのは、結構大変だった
からこそ、冗談のような軽い嫌味を言ってしまった。

決済用の入出金伝票を用意していると、クライアントが到着。経営者として、経済情
報系の番組に出演されるほどの方でも、今回のローンはすんなりとはいかなかった。
それだけ、不動産投資用のアパートローンは一筋縄では行かないことが多い。

「中元さん、おはようございます。今日は宜しくお願いします」

「おはようございます。ようやくですね、こちらこそ宜しくお願いします」


つづく


不動産投資コンサルティングの現場から  第4回


新宿を一望できる、そのタワーの1室で、その決済は淡々と進んでいった。
特にトラブルもなく、予定通り融資が実行されると、売り主側へ残代金の支払いを終
え、長い一つの案件が、ようやく一区切りつくこととなる。

「長い間お付き合い頂いて、ありがとうございました」

売主側の人間が全てエレベータに乗りこむのを、クライアントと一緒に見送ると、気
持ちを切らすことなく、今まで、お付き合い頂いたクライアントに感謝した。

「こちらこそ、ありがとうございました」

一つの案件がまとまるまでの間には、色々な問題が発生することがあるが、そこを
乗り越えられるかどうかは、実務を担当している現場のコンサルタントの力量と、
クライアントの信頼関係が大切になる。

1階ロビーでクライアントと別れた後、腕時計に目をやると、まだ昼食には早い時間
だったが、そういえば昨日の夜は中華街にいたのに、たいして食事はとっていないこ
とを思い出し、早めの昼食をとることにした。

お店を決めメニューを選んで注文した後、まだ、昨日の夜に留守電を貰っていたクラ
イアントに電話していないことに気づき、折り返し連絡することに。

「はい、西山です」

「お世話になります、シーエフネッツの中元ですけど、昨日の夜お電話頂いていて
いたようで。横浜の中華街にいたんですけど、気づきませんでした、すいません」

「あぁ、中元さん。実はちょっと相談ありましてね。あの、CAマンションの件なん
ですけど・・・」

以前、自分が管理運営業務に携わったことのある物件だった。

つづく


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Posted by 中元 崇             at 00:01│Comments(0)不動産投資の話
 
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